スレート屋根のカバー工法って?メリット・デメリットや費用相場など
日本でもっとも普及しているスレート屋根は、ひび割れや色褪せなどの経年劣化が生じます。住まいの寿命を長く保つためにも、定期的なメンテナンスが必要です。
今回はメンテナンス方法のひとつである「カバー工法」について解説します。メリット・デメリット、費用相場なども説明します。ご自宅の屋根のメンテナンスを検討している方は、カバー工法とはどのような工事なのか、くわしくチェックしましょう。
スレート屋根のカバー工法とは?
カバー工法とは、既存の屋根の上から新しい防水シートと屋根材を重ねて設置するメンテナンス方法です。「重ね葺き」とも呼ばれます。
既存の屋根材などをすべて剥がして新しく入れ替える「葺き替え」と比較すると、カバー工法は古い屋根材を撤去する工程が必要ありません。その分、工期や費用を抑えられるのが特徴です。
軽量で形状が平坦であるスレート屋根は、カバー工法を用いたリフォームを行うことができます。
【スレート屋根とは】 セメントを主成分とする、薄く加工し塗装した板状の屋根材。カラーベストやコロニアルとも呼ばれる。比較的安価で軽量、カラーバリエーション豊富なことから、現在日本でもっとも普及している屋根材。 耐用年数は20~30年ほど。経年劣化するとひび割れや色褪せなどの不具合が生じるため、メンテナンスが必要になる。 |
スレート屋根の上に設置する新しい屋根材は、軽い屋根材を利用します。カバー工法に採用される代表的な金属屋根を2種類紹介します。
- ・ガルバリウム鋼板…耐震性・耐久性が高い、錆びにくい
- ・SGL鋼板…ガルバリウム鋼板を進化させた金属素材。防錆効果、耐食性に優れる
スレート屋根のカバー工法には2種類あります。
直接下葺き材カバー工法 |
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野地板増し張りカバー工法 |
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スレート屋根のカバー工法のメリット・デメリット
スレート屋根のカバー工法のメリット・デメリットをチェックしましょう。
メリット
カバー工法のメリットは以下のとおりです。
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カバー工法は既存の屋根材を撤去する作業が省けるため、葺き替え工事と比べて工期が短く、廃材が少ないのがメリットです。廃材の処分費用や既存の屋根材の撤去にかかる人件費などを抑えられます。
また屋根が二重になり厚さが増すため、断熱性や遮音性が高まります。リフォーム前と比べて夏の暑さや冬の冷えが住宅内に伝わりにくく、室内の温度を保ちやすくなるでしょう。屋根に当たる雨音も室内に響きにくくなります。
デメリット
カバー工法にはデメリットもあります。デメリットは以下の通りです。
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カバー工法は既存の屋根の上から新しい屋根材を重ねる工事です。軽い屋根材を使うものの、屋根全体の重みはどうしても増します。工事前と比べて地震が起きたときに、わずかですが耐震性が下がるのはデメリットといえるでしょう。
また、スレート屋根でもカバー工法ができないケースがあります。雨漏りなどで下地材が傷んでいる場合は、屋根材を剥がして防水シートや下地材を修理しなければなりません。以前カバー工法をした屋根も、再度カバー工法をすることはできません。下地材が傷んでいる場合やすでにカバー工法をしている場合は、葺き替え工事をしましょう。
スレート屋根のカバー工法の価格・費用相場
スレート屋根をカバー工法する場合の費用相場は、1平方メートルあたり8,000~1万円程が目安です。加えて足場代15~20万円程が必要になります。
工事費用全体では、80~180万円前後かかるでしょう。ちなみに葺き替え工事にかかる費用は、100~200万円程度が相場です。
カバー工法にかかる工事費用は、屋根の大きさや屋根材の種類、カバー工法の種類、業者などによっても大きく変わります。上記の費用相場は目安として参考にしてください。
スレート屋根のカバー工法に興味がある方へ
現在日本でもっとも普及している「スレート屋根」。ひび割れや色褪せなどの経年劣化が生じるため、寿命を長く保つためには定期的なメンテナンスが欠かせません。屋根のリフォームをすることで耐久性が高まり、見た目も新築時のように美しくなります。
今回紹介したカバー工法は屋根のリフォーム方法のひとつで、既存の屋根の上から新しい屋根材を重ねて葺く方法です。既存の屋根材をすべて剥がして新しく入れ替える葺き替えと比べて、工期や費用を抑えられるでしょう。
屋根リフォームのプロ「美増」では、スレート屋根のカバー工法を承っております。経験豊富な職人による、丁寧で誠実な仕事ぶりが自慢です。「そろそろ屋根のメンテナンスをしたい」「自宅の屋根がカバー工法できるか知りたい!」という方は、どうぞお気軽に美増へお問い合わせください。